成年後見の申立て

成年後見(法定後見)開始までの流れ

 どんな時に成年後見人が選ぶのかは「成年後見人が必要な場合」で、制度の説明は「成年後見制度のあらまし」で解説しました。

 では具体的に選任の必要が生じた時、どのように手続きが流れていくのかを図解してみます。

成年後見(選任の流れ)

 まずは必要書類と費用を準備して、申立をする権利のある人から家庭裁判所に申立てを行います。
申立てが受理されると申立人、本人、後見人候補者が家庭裁判所に呼ばれ、調査官による聴き取りがあります。(本人の事情によっては調査官が自宅や療養先に出向くことがあります)
また、それと同時に医師による精神状態の鑑定が行われる場合があります(後見、保佐)。後見、保佐、補助どの類型になるかは裁判所が判断しますので、申立てと異なる類型になることもあります。※後見、保佐、補助の違いについては「成年後見制度のあらまし」をご覧ください。

 どの程度までの調査が必要になるかはケースバイケースですが、申立から審判確定まではおおむね4ヶ月以内ということになっています。

成年後見人選任申立ての方法

成年後見人選任を申し立てる場合の必要書類、費用など

申立人 本人、配偶者、4親等内の親族、市区町村長、検察官など
申立先 本人の住所地を管轄する家庭裁判所
手数料 申立手数料 収入印紙  800円
登記手数料 収入印紙 2,600円
医師による鑑定料 10万円以内くらい
その他関係者への通信用郵便切手が必要になるが、各裁判所へ確認が必要
添付書類 申立書(家庭裁判所に書式があります)
申立人の戸籍謄本(本人以外の申立のとき)
本人の戸籍謄本、戸籍の付票、登記されていないことの証明書(注1)、診断書
成年後見人候補者の戸籍謄本、住民票、身分証明書(注2)、登記されていない
ことの証明書(候補者がいる場合)

(注1)「登記されていないことの証明書」とは成年被後見人などではないことの証明書です。東京法務局または各地方法務局で請求します(支所・出張所は不可)。
(注2)「身分証明書」とは禁治産、準禁治産宣告を受けていないかどうか、破産者で復権を得ていないかどうかの証明書です。本籍地の市区町村長役場で請求します。

成年後見人は登記される

何のために成年後見の登記をするか

成年後見(後見の証明書提示)

 成年後見人の場合、本人に代わって契約や財産に関する行為を行いますので、行為の相手方に自分の権限を示さなければなりません。そのために成年後見人の権限や任意後見契約はコンピュータ・システムによって登記され、登記事項等の証明書が発行されるようになっています。
また、逆に成年後見を受けていない方の場合は、「後見の登記を受けていないことの証明書(例・被後見人、被保佐人、被補助人とする記録がない)」を交付してもらうことができます。

登記はどのように行われるか

成年後見(後見登記のしくみ)

 成年後見に関する登記の事務を行っているのは東京法務局の後見登録課になります。ここで全国の成年後見登記が行われていますが、書留郵便で申請を行うこともできます。

 後見の登記申請方法には「嘱託」「申請」があります。
嘱託・・家庭裁判所が後見開始を審判を下したとき、公証人が任意後見契約の公正証書を作成したときにその職務に基づいて行う
申請・・その後見に関係する人((注1)に定める人)が登記後の住所変更など、登記の内容に変更を生じたときに変更の登記を行ったり、本人死亡などで後見が終了したときに終了の登記を行う

注1・本人(成年被後見人・被保佐人・被補助人・任意後見契約の本人)、成年後見人・保佐人・補助人、成年後見監督人・保佐監督人・補助監督人・任意後見受任者・任意後見人、任意後見監督人

・どんな時に成年後見人を選ぶの?どんな仕事? → 「成年後見人が必要な場合」
・成年後見制度の全体像を知りたい → 「成年後見制度のあらまし」