相続Q&A

相続に関するご質問と回答をご紹介しています。質問をクリックすると該当箇所に飛びます。

相続Q&A(Q1)

相続手続とはどんなことをするのですか?

相続Q&A(A1)

 相続手続というのは、被相続人の名義になっていたすべての財産の名義を相続人に変更等により清算することです。それぞれの手続先により準備する書類や手続方法が異なるため、打ち合わせした上で各手続先の方式にのっとって行うことになります。
具体的に何が財産になるかというと不動産、預貯金、株式、ゴルフ会員権、墓、自動車など人によりさまざまです。

 さらに負債も相続人に承継されることになりますので法的には相続人全員が返済等の義務を負うことになりますが、現実的には銀行など債権者との間で承継する相続人を決めることになることが多いでしょう。 → 借金の有無を調べるには

 相続手続を行うにあたってほぼすべての機関で要求されるのが戸籍謄本、住民票など相続人を特定する書類、そして相続人の間で遺産分割協議を行った場合は遺産分割協議書、全員の印鑑証明書、遺言書に従う場合は遺言書などです。

 この戸籍は、最新のものだけではなく被相続人の結婚や転籍、そして戸籍法の改正などにより作り変えられたものがあればそれ以前のものを含めて(除籍、改正原戸籍といいます)出生までのすべてを提出しなければならないため、被相続人だけでも5通以上になる場合が多く、初めての方にとっては非常に難しいと感じる作業です。
手続の進め方、提出する書類の種類や書き方などは各手続先で異なるので必ず確認した上で開始しましょう。

また、期限が定められている手続もありますので優先順位を決めてとりかかることも大切です。

相続Q&A(Q2)

誰が相続人になるのですか?

相続Q&A(A2)

 配偶者がいれば常に相続人になります。配偶者以外には第1順位が子、第2順位が直系尊属(親、祖父母など)第3順位が兄弟姉妹となります。

  もし、そこまでの順位の人が誰もいない場合、それ以上遠い関係の親族(いとこなど)に行くわけではなく、原則として国に帰属することになる点に注意しましょう。

相続Q&A(Q3)

相続税はどのくらいかかるのですか?

相続Q&A(A3)

 結論から言えば相続税というのは、この金額までの遺産にはかからないといういわゆる「基礎控除」が定められており、かからない人の方がはるかに多いのです。
 
平成27年1月1日より改正された法律によって考えても、首都圏など地価が高い地域を除けば9割以上の人が「かからない」といってよいでしょう。下記のリンクより、ご自身について相続税対象者になるかどうかを考えておく必要があります。
→ 相続税がかかる人とは?

 明らかに基礎控除を下回るという方については対策は必要ありませんが、ぎりぎりのラインという方、明らかにそれ以上の遺産になりそうな方は生前から時間をかけた対策が必要です。
 既に相続税対策をしていた方も税改正によって見直しの必要がある場合があるので、ぜひとも一度専門家に相談されることをおすすめいたします。

 平成27年相続税改正について確認したい方は下記より
→ 相続税の改正について

相続Q&A(Q4)

遺産分割をせずに放っておくとどうなるのですか?

相続Q&A(A4)

 相続の手続というのは一部を除いて基本的には期限がなく「義務」ではないため遺産分割を長期間放置している例が見受けられます。

 いつまでも遺産分割協議を行わないことにより法律的に罰せられたりすることはありませんが、金銭的に、また権利関係の上で相続人に大変な不利益が生じる場合があります。

①相続税がかかるご家庭の場合、相続開始を知った翌日から10カ月以内に申告・納税しなくてはなりません。
 もしそれまでに遺産分割が済んでいなければ申告を待ってもらうことはできず、いったん法定相続分で財産を取得したものとみなして相続税額を計算し、申告と納付を行わなければなりません。

 この場合は小規模宅地の評価減の特例や配偶者の税額軽減の特例など、納税者に有利になる特例の恩恵を受けることができなくなることがあります。

被相続人名義の預金は死亡と共に凍結されます。各相続人が「自分の法定相続分のみ」おろすということもできません。

 金融機関は「遺産分割協議書」と「相続人全員の実印」「印鑑証明書」をほぼ例外なく要求してきますので協議が整っていなければ1円たりとも引き出せないのが通常です。
 例外的に、葬儀費用の領収書などを提示すればその分だけ出金に応じてくれる金融機関もありますが、そのような対応を取っていない金融機関の方が多いでしょう。

③不動産の場合、長期間未分割で名義をそのままにしておくと売却しようと思った時にすぐすることができません。

 必ず相続人全員、または遺産分割で誰かの名義にすることを決めて名義変更の登記をしなくては購入希望者が出てきたとしても買主の名義に変更することができないのです。
 また、長期間放置しておくことで次の相続が発生し、遺産分割協議に参加する人の人数が膨れ上がってしまって収集がつかなくなってしまう例もよく見受けられます。

 こうなってくると調停など、家庭裁判所の手を借りなければ解決できないことも多くなってきます。

相続Q&A(Q5)遺産分割の話し合いがまとまらなかったらどうなるのですか?
相続Q&A(A5)

 遺産分割協議がまとまらないというのは非常によくある話ですが、ここで疲れた、面倒だということでずっと放置してしまうとのちのち子孫を巻き込み、ますます面倒なことになります。
遺産分割方法が決定しないと、預金も自分の法定相続分だけおろすということはできませんので凍結状態になります。

 相続というのは通常、代が替わればどんどん人数が増えていきますので放っておけばおくほど解決は難しい状況になります。ですから自分たちの代で解決させておくというのが相続問題をこじらせないためのポイントであり、親としての義務でもあるわけです。

 場合によっては家庭裁判所への調停の申し立てをし、客観的な第三者に入ってもらって解決する方が早いこともあるのです。

 → 遺産分割がまとまらない時は

相続Q&A(Q6)

遺産の一部のみについて遺産分割協議はできますか?

相続Q&A(A6)

 遺産の一部のみについて分割方法が決まっているのであればその財産についてのみ遺産分割協議書を作成し、名義の変更をすることも可能です。

 話し合った内容を覆される心配があるなどの場合は、分割方法が決まったものから名義変更手続きを済ませてしまってもよいでしょう。

相続Q&A(Q7)

法定相続人の中に未成年の子供がいるのですが?

相続Q&A(A7)

 遺産分割協議は相続人の中に未成年の子がいるとしてもその子の分を抜かしてすることはできません。
しかし法律行為をする能力のない子が実際に協議に参加することはできませんので、この場合は法定相続人以外の者が遺産分割の特別代理人となって協議をする必要があります。

 たとえば父親が亡くなって相続人が母親と子供という場合、遺産分割協議をすること自体母子の利害が衝突していますから通常の法律行為のように親権者が代理して行うことができません。よって、遺産分割協議のための特別代理人を選ばなくてはならないのです。

 この手続は特別代理人候補者を立てた上で未成年者の住所地を管轄する家庭裁判所に選任申立書を提出して行いますが、審判がおりるまでに1~2か月かかります。法定相続人以外の親類などが就任するケースが多いでしょう。

相続Q&A(Q8)

 私達夫婦には子供がいないのですが、遺産はどうなるのですか?

相続Q&A(A8) お子さんがいらっしゃらないご夫婦の場合、残された片方が死亡した場合は第2順位相続人である直系尊属(親、祖父母など)が生存していれば相続人となりますが、現実には死亡しているケースが多いので、この場合は第3順位である兄弟姉妹が相続することになります。

 当方が受けるご相談でも最近このケースは非常に多くなっています。70代、80代くらいで
死亡される方は兄弟の数が多く、しかも兄弟の中で亡くなっている方が何人もいる場合もありま
す。
 そうなると亡くなっている兄弟のお子さんが遺産分割協議に参加しなくてはならないのです
が、叔父、叔母と甥、姪の間で連絡を取り合わなければならなくなるため関係が疎遠な場合など
は手続きの進行が非常に難しくなります。
 こうなると多くの遠い親戚を巻き込んでることになってしまうわけですから、お子さんがいな
い方は万一に備えて遺言でお世話になった人などに遺産を残す意思表示をしておくことが必須と
いえます。 
相続Q&A(Q9)

相続人が誰もいなかったら遺産はどうなるのですか?

相続Q&A(A9)

 法定相続人が誰もいない場合、被相続人の財産はどうなってしまうのでしょうか?
 法定相続人ではない遠い親戚に分配されるのでは?と考えてしまいそうですが法律はそうなってはいません。

「特別縁故者」といって
・被相続人と生計を同じくしていた人
・被相続人の療養看護に努めた人

など、被相続人と特別の関係にあった人に分与されることがあります。
 内縁の妻や事実上の養子などが代表的です。

 しかし、特別縁故者への分与が認められるためには家庭裁判所の手続を経なくてはならず、債権者や相続人などを探す公告等を1年近くかけて行います。
 それが終わってからようやく分与の申立てができますが、分与を認めるかどうか、いくら分与するのかということも家庭裁判所が判断して決めますからそれほど簡単な手続きではないということです。