相続税の改正について(平成27年1月1日より)

相続税が大増税に突入!!

 平成27年より相続税が大幅に改正となりました。それによって、

・今まで課税対象ではなかった方も対象となる(基礎控除の引き下げ)
・小規模宅地の特例、適用要件の見直し
・税率そのもののアップ

原則、増税の方向といえますが、被相続人が居住や事業の拠点としていた土地についてはこれを守ることができるよう、評価を大幅に軽減する配慮がされています。

小規模宅地評価減の要件が変更

小規模宅地評価減とは?

自宅や店舗などの土地は相続人が住む場所を確保したり、事業により生活を維持するために必要なものです。
 ですから、納税のためにこれらを売却するようなことにならないよう、相続税の評価においては一定の面積まで80%または50%の軽減をしてもらえることになっています。

平成27年からの小規模宅地等の特例については、以下のようになっています。

小規模宅地等の特例の概要
宅地の種類適用面積減額割合
居住用特定居住用宅地240㎡80%

事業用

特定事業用宅地 400㎡80%
特定同族会社事業用宅地
不動産貸付用宅地200㎡50%

基礎控除の縮小と最高税率見直し(平成27年1月1日より改正)

基礎控除の縮小

相続税(基礎控除縮小)

 平成26年12月31日発生の相続まではたとえ相続人が一人だとしても6000万円超えの財産がなければ相続税はかからないことになっていました。
つまり、相続発生全体に対する相続税納税者の割合は4~5%だったのです。

 しかし、この基礎控除枠が現在の額から4割も減るため、改正法施行後の相続税納税者は相続発生全体に対して8~10%にまで膨れ上がる、つまり納税者の割合が倍増する危険があるのです。

 しかも、従来から相続税がかかる人についても下記のように税率がアップします。
 例えば課税価格1億円の人で600万円を超える増税になるなど、遺産が多い人にとっては非常に負担感の強い改正になっています。

最高税率の見直し

 現行法ですでに相続税の対象者になっている方は生前より対策をされているでしょうが、それらを根本的に見直す必要があるほどインパクトの大きな改正といえます。

 赤字が改正により増税となった部分ですが、富裕層を狙い撃ちした改正であることがはっきりとわかります。

各相続人の取得金額 税率 控除額
1000万円以下 10%
1000万円超3000万円以下 15% 50万円
3000万円超5000万円以下 20% 200万円
5000万円超1億円以下 30% 700万円
1億円超2億円以下 40% 1700万円
2億円超3億円以下 45% 2700万円
3億円超6億円以下 50% 4200万円
6億円超え 55% 7200万円

納税者番号の導入

 政府が納税者全員に番号を割り振り、税務署がその番号をもとにして個人の資産や所得を把握し、課税逃れを防ごうというのが納税者番号制度の趣旨です。

 住民基本台帳ネットワークでも上がっていた「個人情報保護」という点が問題となることから、反対意見も多くあるようですが、社会保険庁のずさんな年金管理などの問題は納税者番号を導入することにより改善される可能性が高くなるといえそうです。

相続税(納税者番号)