相続税がかかる人

「うちはいくら相続税がかかるの?」

 「父が亡くなったのですが、相続税がいくらくらいかかるか心配です」というご相談を時々受けます。

 平成26年年末までの回答は大体これでした。

「ほとんどの方には相続税はかかりません」

 平成27年1月1日の相続税改正以前に開始した相続では、日本で相続税がかかる人は亡くなった人の数(=相続発生全体)に対して5%未満でした。
 「基礎控除額」(下記参照)の範囲に収まる財産ならそもそも相続税の対象者にならないのですが、改正前は基礎控除額が大きかったため95%の方については相続税の心配をする必要はない、と言い切ることができていたのです。

「しかし、平成27年改正により、1月1日以降に発生した相続については今までより大幅に相続税対象者の数が増加します」

  地域によってだいぶ開きがあるため厳密に何%増加、と言うのは難しいのですが、税理士さんによっては「都市部では倍増する」と言っている方もいます。

 なお、もちろん基礎控除の引き下げに伴い、改正前から相続税がかかっていた人についても増税となります。→ 「相続税の改正について」

 そして、注意しておかなければならない「非常に大切な」ことがあります。

 相続対策=税金対策と思われていることも多いのですが、実際はそれ以外のトラブルの方が現実の事例でははるかに多いのです。
 相続発生後のトラブル事例にはこのようなものがあります。

「不動産だけで現金がないから遺産分割協議がまとまらない。どうやって分けたらよいのか。」
「子供がいないのに遺言をせずに亡くなってしまい、甥や姪の間で面倒な相続手続を押し付け合っている。人数も多いので誰がやるべきなのか。」
「相続人の1人が生前から親と断絶状態だった。何か書き残しておいてくれればよかったのに。」

 → 「遺産分割協議がまとまらない時は」
 → 「遺言がないとどうなるか」

こういった税金以外のトラブルを総合的に防ぐことが本当の意味での「相続対策」なのです。

 なお、相続税課税対象となる財産についての注意点ですが、被相続人の死亡日の時価で財産を計算しなくてはなりません。ちなみに相続税が課税される財産についてはこちら → 「相続税課税の対象となる財産」

相続税を支払う義務があるのは相続人だけ?

 以下の人は相続税の納付義務があります。
必ずしも「法定相続人」だけではないことに注意が必要です。
  • 相続、遺贈によって財産をもらった相続人
  • 遺贈により財産をもらった相続人以外の人
  • 死因贈与により財産をもらった人

相続時精算課税の適用を受ける財産をもらった人

相続税(生前贈与を受けた人)

・どんな遺産に相続税がかかるの? → 「相続税課税の対象となる財産」
・相続税の申告っていつまでに、どのようにするの? → 「相続税の申告・納税」
・生きているうちに贈与したい! → 「相続時精算課税で大型贈与」